Q:昨日、韓国側が新たな画像を公開しました。日本側の主張とは食い違っていますけれども、今後どのように対応していくお考えでしょうか。
A:海自の哨戒機は、平素の活動において、しっかりと航跡をはじめ、データ・記録を残しておりますので、昨日の韓国側の指摘はあたっていないというふうに思っております。私どもは、日本の周辺の海空域の警戒監視を常時行っています。防衛省・自衛隊は、24時間365日行っています、そのことによって、日本の平和と安全を保ってきているわけでありまして、その活動は、これからも適切に行っていきたいというふうに考えております。韓国側には、この事を御理解いただいて、冷静かつ適切に対応していただきたいというふうに思っております。
Q:日本と韓国の間で、これを含めて安全保障面でも関係が冷え切っていますけれども、こうした状況をどのように打開、あるいは改善をしていこうとお考えでしょうか。
A:累次申し上げておりますが、この北東アジアの地域の安全ということを考えた場合には、日韓関係、日米韓の関係というのは、極めて重要であり不可欠であるというふうに思っております。ここのところ日韓の間では、残念な事案が続いてしまいましたけれども、これを乗り越えて、防衛当局間の安定的な未来志向の関係を、是非、築かせていただきたいというふうに思っております。
Q:昨日の画像について改めてなのですが、一部は海面が映っていない画像、また、残りの一部はただ一方で200フィートという数字が書かれていた画面等がありましたが、それぞれどのように評価されていますでしょうか。
A:先程も申し上げたとおり、わが方は、きちっと記録を残しておりますので、昨日示された値は、正確ではないというふうに考えております。
Q:韓国側が主張するものに関して、昨日の画像というのは、証拠能力、証拠たり得るものではない、ということでしょうか。
A:私どもは、これも以前から申し上げておりますように、国際法規や国内法等に照らして、少なくとも、距離500m、高さ150m、それ以上は近づかない、ということを保って、今回も運航・運用をしておりますので、そのことを、是非、御理解をいただきたいというふうに思っております。
Q:昨日示された画像に書かれた数値というのは、何か間違いが含まれているとか、あるいは、何か操作されているかわからないのですけれども、事実とは異なる内容であるという認識でしょうか。
A:結果として、事実とは異なっていますということを申し上げておりますけれども、それ以上のことは申し上げるつもりはございません。
Q:この件に関して、日本側から証拠を示したり、韓国側と協議の場を持つといったお考えはありますでしょうか。
A:いえ、特にはございません。
Q:韓国が言っている低空脅威飛行の明確な基準がないままに、日本側を向こうは批判しているわけですが、今後、哨戒活動をして韓国の艦艇を見つける度にそういう低空脅威飛行だというような批判を受けてですね、日本の自衛隊の哨戒活動に影響・支障が出る懸念はないでしょうか。
A:是非、そうならないでもらいたい、というふうに願っておりまして、わが国の運航の基準というのは、日本が何も勝手に独自で決めているということではなくて、先ほどから申し上げているとおり、国際法、あるいは国内法、CUESという取り決めであったり、航空法であったり、そういうものに沿って行っていることでございまして、また米軍やNATO等も、ほぼ同様の基準だというふうに承知をしておりますので、是非、そのことは御理解をいただきたいというふうに思っております。
【ソース】防衛省:防衛大臣記者会見 平成31年1月25日(11:04~11:10)