平成30年7月31日(火)深夜、北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8 号」(IMO 番号:8122347)と船籍不明の船舶が東シナ海の公海上(上海の南南東約400㎞の沖合)で接舷(横付け)していることを海上自衛隊第1海上補給隊所属の補給艦「とわだ」(呉)が確認しました。
さらに、当該船籍不明の船舶については、2隻の船舶が横付けしていたときにも、また、当該2隻の船舶が分離した後も、中国国旗とみられる旗を掲揚していたことも確認しました。
両船舶は、夜間において接舷(横付け)した上で照明を点灯し、蛇管(ホース)を接続していたことから何らかの作業に従事していた可能性があり、政府として総合的に判断した結果、国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」を実施していたことが強く疑われます。
なお、北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8 号」は、平成30年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶です。
2.我が国としての対応
我が国としては、本事案について、国連安保理北朝鮮制裁委員会に通報するとともに、関係国と情報共有を行う他、船舶不明の船舶に関係している可能性のある中国に対して関心表明を行っています。

(写真①-1:接舷して照明を点灯し、蛇管を接続している北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN8 号」と船籍不明の船舶。8月1日0時30分頃撮影)

(写真①-2:接舷して蛇管を接続している北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8 号」と船籍不明の船舶。8月1日0時30分頃撮影)

(写真②:船籍不明の船舶。8月1日6時頃撮影)

(写真③:「NAM SAN 8 号」。7月30日6時40分頃撮影)
【ソース】防衛省:北朝鮮船籍タンカー「NAM SAN 8 号」と船籍不明の船舶による洋上での物資の積替えの疑い(平成30年7月31日)
【ソース】防衛省:我が国における国連安保理決議の実効性の確保のための取組